ベトナム人の転職について、その2

ベトナム人は一般的に勉強熱心だと言われているのですが、一方では若者の転職率の多さが問題となっているのも事実です。なぜ、ベトナム人の若者は一生懸命勉強し就職したのに、会社に入ってから1年間、2年間、3年間くらい転職してしまうのか?

ベトナム人の若者たちは会社を選ぶ際に最も重視していることがある。それは「給料」であり、続いて「会社の職場環境」と「自分のスキルを活かせること」である。大学を卒業してから、どうしても就職しないといけないため自分が納得していない会社に入社する大学新卒者が多いようである。こういった背景から、もっといい給料、もっといい職場環境の会社が見つかったら転職しようと考え始め、最終的には退職し転職してしまうのである。また自分のキャリアや将来のために転職した方が良いと思っている若者たちが多いのも事実である。

ベトナム生活・観光情報ナビ[ベトナビ] – ベトナムで会社を設立する方法(概要編)

ベトナム人の若者は会社に対して福利厚生を求めている割合が多い。

1度でも転職経験のある74%の20代男女の中で、3回以上の転職を経験している人が26%と高い割合を占めている。また、自分のキャリアや将来のために「転職した方が良い」と思っているベトナム人は全体の40%に上り、日本人の25%を大きく上回る結果となった。

転職理由について、最も多かった回答が「給料の低さ(47%)」である。続いて「仕事内容とキャリアのギャップ(24%)」となっている。

他にも日本と違った理由として、日本人に比べて顕著に割合が高かった項目は、「社員旅行などの福利厚生(21%)」で、社員旅行などの会社イベントが社員を定着させるために効果的であることを裏付ける結果となった。

ちなみに在ベトナムの日系企業は、社員旅行や会社イベントを充実させているところが多くある。

日系企業のイメージは「仕事熱心」、「高給」、「質が高い」

このアンケートでは外資企業で働きたいかどうかについても調査している。

全体の69%が「働きたい」と回答。

日系企業のイメージについては56%が「仕事熱心」と回答した。また、「質が高い(52%)」といったイメージも強く、プラスなイメージを持つ人が多かった。一方、日系企業と比べて米国系企業は「高給(60%)」や「昇進の機会が多い(45%)」というイメージが強く、韓国系の企業では日系企業や米国系企業に比べていずれも低い数字となっており、韓国系企業に対してベトナム人の20代男女は明確なイメージを持つ人が少ないという結果になった。

ベトナム人に人気の職種

以前にも述べましたが、ベトナムでは、大学新卒就職率は約80%ということです。その約80%の大学新卒者は、どんな職業を選ぶのか?どんな職種が人気があるのか?その辺を書いていく。

ある求人求職サイトにおけるベトナムの2014年オンライン人材市場調査によると、ベトナム人に人気がある職種のトップ5は、上から販売・営業、会計・監査、総務・秘書、マーケティング、人事である。その他、技能実習制度を使った、日本での就業も最近は人気だ。

但し、この人気職種は、人材供給量(応募者と就業者の量)の高い順となっていることに注意したい。

⓪技能実習生

近年、外国人技能実習生で日本に行くベトナム人の数が激増している。ベトナムにある送り出し機関といわれる機関で日本語や技術を勉強してから日本で3年間仕事をする。

外国人技能実習生・研修生の概要

①会計・監査

会計・監査職の人材供給量は人材需要量よりも多い。2014年8月の平均応募比率は133.5 候補者/仕事となる。会計・監査といった仕事は企業に欠かせないポジションであり、安定して良い給料をもらえる点が人気。しかし、採用されるのは経験年数が長い人が多いため、大学新卒者には人気があっても新卒採用には狭き門である。

②販売・営業

人材供給量の10.9%を占める販売・営業職は、企業からの人材需要量も多く、採用活動がもっとも盛んである。特殊な製品・サービスを扱う場合を除いて、人材に求める要素はコミュニケーション能力と活発な性格である。そのため、新卒労働者や若者を対象とした求人募集が多いため、トップ5に位置づけられている。

 

③総務・秘書

総務・秘書は女性からの人気が最も高い職種である。平均応募比率は123.5候補者/仕事である。ある企業では総務・秘書ポジションに1025候補者が応募したことがあるそうです。総務・秘書は几帳面な人材が求められ、また、終日オフィス仕事であるから女性において、とても人気を誇っている。

④マーケティング

人材需要量の割に供給量が追いついていない職種である。ベトナムの経済成長に伴い需要が年々伸びており、2014年の人材供給量は前年比167%、人材需要量は前年比178%でる。まだまだ、これからも伸びていくことが予想される職種である。

⑤人事

各企業・組織の採用・社員育成において大事な役割を果たす職種であるが、最近は人材需要量があまり多くない。しかし、2014年8月の平均応募比率は112.4候補者/仕事で、高い比率になっている。

上記の職業の他、最近ベトナム人は「コンサルティング」関連職業に人気がある。設備投資がなく、楽しくて売り上げをとり、なおかつ利益率が多い業種というイメージがあるからだ。日本ではリーマンショック以降相次いでコンサル業が倒産したが、ベトナムでは今がブームとなっている。

女性・ベトナムへの就職

東南アジア(ASEAN)と同じく、ベトナムでは、多くの女性達が働いており、いろいろな場所でベトナム社会の大きな役割を担っている。

その理由は下記のようになる。

家族全員で子育てする文化

ベトナム人の女性は、日本人の女性と違って、結婚・出産を経験してもほとんどの女性が仕事を辞めずに働き続ける。

産前に休暇をとることは「欠勤扱い」となり、給料が減額されますが、産後の4ヶ月~6ヶ月は、給料が保障される休暇を取ることが可能である。そのため、出産ギリギリまで働き、給料が保障された産後の休暇が終わると、すぐに職場に復帰する女性がほとんどである。

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そんな状況でもベトナム人女性が育児をしながら働き続けられるのには、家族との結び付きが非常に強いためだと考えられる。ベトナムには日本のような核家族は、あまり多くないという社会背景がある。

ベトナムは、血縁や地縁をものすごく大切にする傾向にあり、「仕事よりも家族」という風潮がある。0歳児を預かってくれる保育施設がほぼないなど、育児に対する政府や行政からの支援は十分ではないものの、一緒に住む祖父母や近所の人からのサポートによって働く女性の子育てが成り立っているようである。更に、最近ベビーシッターの利用が流行っていることも頷けます。

ベトナム人の女性において「仕事と子育ての両立」はどうかというと、これは全く問題になっていない。

働くのは当たり前という意識

日本と大きく異なるところは、ベトナムが社会主義国家であるということである。労働は国民全体の義務となっていることから、男女ともに国民全員が「働く」という意識が根付いているのである。

そのため、日本のような「家事・育児は女性の仕事」というような固定概念はなく、血縁や地縁に頼れない場合は、ベビーシッターやヘルパーを雇うのは当たり前のこととなっている。

日本で働く女性とベトナムで働く女性の背景には、それぞれの国の文化の差があります。ベトナムにおいて、ベトナムの「働く」という文化や血縁・地縁の援助があるという背景から、女性の社会進出に大きな影響を及ぼしていることである。

これらをまとめると、ベトナムの女性が働く社会的な図式は、日本よりも働く女性に寛容という図式というよりは、「働くことが当たり前の社会」が国を含めて文化的にも形成されているようである。

将来のワークライフバランスに悩む女性は、ベトナムでの就職も視野に入れてみてはいかがでしょうか?

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