10/12/2024

ベトナム人の転職について、その2

ベトナム人は一般的に勉強熱心だと言われているのですが、一方では若者の転職率の多さが問題となっているのも事実です。なぜ、ベトナム人の若者は一生懸命勉強し就職したのに、会社に入ってから1年間、2年間、3年間くらい転職してしまうのか?

ベトナム人の若者たちは会社を選ぶ際に最も重視していることがある。それは「給料」であり、続いて「会社の職場環境」と「自分のスキルを活かせること」である。大学を卒業してから、どうしても就職しないといけないため自分が納得していない会社に入社する大学新卒者が多いようである。こういった背景から、もっといい給料、もっといい職場環境の会社が見つかったら転職しようと考え始め、最終的には退職し転職してしまうのである。また自分のキャリアや将来のために転職した方が良いと思っている若者たちが多いのも事実である。

ベトナム人の若者は会社に対して福利厚生を求めている割合が多い。

1度でも転職経験のある74%の20代男女の中で、3回以上の転職を経験している人が26%と高い割合を占めている。また、自分のキャリアや将来のために「転職した方が良い」と思っているベトナム人は全体の40%に上り、日本人の25%を大きく上回る結果となった。

転職理由について、最も多かった回答が「給料の低さ(47%)」である。続いて「仕事内容とキャリアのギャップ(24%)」となっている。

他にも日本と違った理由として、日本人に比べて顕著に割合が高かった項目は、「社員旅行などの福利厚生(21%)」で、社員旅行などの会社イベントが社員を定着させるために効果的であることを裏付ける結果となった。

ちなみに在ベトナムの日系企業は、社員旅行や会社イベントを充実させているところが多くある。

日系企業のイメージは「仕事熱心」、「高給」、「質が高い」

このアンケートでは外資企業で働きたいかどうかについても調査している。

全体の69%が「働きたい」と回答。

日系企業のイメージについては56%が「仕事熱心」と回答した。また、「質が高い(52%)」といったイメージも強く、プラスなイメージを持つ人が多かった。一方、日系企業と比べて米国系企業は「高給(60%)」や「昇進の機会が多い(45%)」というイメージが強く、韓国系の企業では日系企業や米国系企業に比べていずれも低い数字となっており、韓国系企業に対してベトナム人の20代男女は明確なイメージを持つ人が少ないという結果になった。

最後になりましたが、日本企業で働きたいというベトナム人の多くは技能実習制度を利用して日本就労を実現する人が増えています。