12/08/2024

大学生から社会人へ(ベトナム就職の状況)

ベトナムにおける大学生の就職について説明していきます。2010年の統計データによると、大学新卒での就職率は約80%ということである。

ところで、この就職できなかった残りの約20%は、その後どうなるのだろうか。

ベトナム人学生にヒアリング調査結果によると、半数の学生が大学院へ進学し、残る半数の学生がアルバイトをしながら就職活動をするということである。
ベトナムにおける就職活動は、日本の就職活動と同じ形式ではない。

基本的には、大学生の間は勉強し、卒業してから仕事を探す。

もっとも例外はあるものであり、在学中に日本の就職活動と同じようなことをしている事例もあるし、大学に籍だけ置いた状態にしてフルタイムに近い労働(インターンシップなど)を行いつつ、転職活動をしているという事例もある。
ベトナムの学生は、どのようにして就職すべき会社を見つけるのだろうか、次のように説明する。
1.大学の紹介・当大学への就職
優秀な学生は大学の学生課から企業に紹介または、当大学で採用することが多い。しかし、これはトップの学生のみが対象で、全学生の1%から2%くらいである。
2.教授の紹介
理系の学生の1%程度はこの方法で就職するが、理系の学生は学生全体の40%なので、全学生になると約4%がこの方法ということになる。
3.試験(公務員試験や資格試験など)
国営企業や外国企業はこの方法を求めるため、学生は試験のスコアを取るのに熱心である。
なぜなら、コネで就職先を紹介されたとしても、学歴や外国語能力や資格試験のスコアでスクリーニングされるからである。
外国に留学した学生は外国企業の就職は比較的に試験を通りやすい。語学の得意と外国に住んでいる多文化の経験によりいい企業に就職出来る。そのため、高校卒業後、留学する学生の数が増加傾向にある。

4.インターン
大学3年生から4年生のころに学生課の紹介より、学生の全員がインターンシップを行う。学生の希望により適切な企業を紹介する。ただし、インターンシップと就職は全く関係がない。
インターン先の企業に就職したい場合、その企業の採用状況を確認し、インターン期間中に自分の希望動機や能力を熱心にPRする必要がある。
4.コネ
学生の約25%ぐらいはこれにより就職するようである。ただし、この場合のコネとは、友人の紹介も入る。能力がない学生は入れないため、会社に入る前に、語学力や基礎的な機能を学習する必要がある。